そんな伝説的ムーブメント搭載機を復刻しただけあり、ロンジン ウルトラ-クロンの搭載するCal.L836.6も振動数は3万6000振動/時だ。注目すべきはクロノメーターを取得している点にある。それも多くのスイス製腕時計が認定を受けるC.O.S.C.ではなく、ジュネーブ・シールの運営も行うTIMELABによるクロノメーターだ。認定基準をISO3159:2009とする点はC.O.S.C.やその他クロノメーター認定機関に同じだが、同ラボではその試験をケーシングした状態で行う。
外装に関しては近年のロンジンらしく、ミドルレンジ帯としては抜きん出たクオリティーをもつ。丸みを帯びたケースは曲面の磨きが難しいが、決してダレることなく上手く処理をしており、好印象だ。また、ベゼルのインサートはサファイアクリスタルで、そこに目盛りを刻んで塗料を流し込んでいる。
ブランド時計コピー流行りのセラミックスではレトロ感を出すことが難しく、また、アルミニウムでは耐傷性に難があることからの採用だろう。硬く加工が困難なサファイアクリスタルをこの価格帯でベゼルに用いるとは驚きだが、復刻ダイバーズとして非常に高い完成度を得ることに成功した。
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装着感に関しては43mmと大ぶりなケース直径で、かつ300mという高い防水性能を有しているため、懸念を抱く愛好家も多いだろう。しかしストラップモデルのサンプルを手に取った印象では、ケースの厚みが13.6mmに抑えられているうえ、ラグレスのケース構造から全長が短いため、腕なじみは良好だ。