文字盤とベゼルの経年変化を思わせるトロピカルブラウンの質感も、この時計に独特のヴィンテージ感を加えています。
これは、映画『007』の世界観を表現するために、あえてレトロな雰囲気を演出したものでしょう。
新品でありながら、長年使い込んだような味わい深さがある。このあたりも、ボンドファンの心をくすぐるポイントです。
特に、1995年の映画『ゴールデンアイ』でジェームズ・ボンドが初めて着用したものがシーマスター ダイバー300Mである点を踏まえると、より一層ファンにはたまらなく感じるのではないでしょうか。
このモデルには、他にもいくつかの特別な要素が盛り込まれています。
一つは、映画4作目『スペクター』でボンドが着用したモデルに採用されたNATOストラップ=軍仕様へのオマージュかの如く、6時位置に控えめに配された英国軍の官給品に付けられる「ブロードアロー」のマークです。
この「ブロードアロー」マークは裏蓋にも施されており、
シャネル スーパーコピー合わせて刻印されているのは「0552」=海軍、「 9237697」=ダイバーズウォッチ、「A」=ねじ込み式竜頭を意味する、本物の軍用時計を模したものとなっています。
また、ダニエル・クレイグがシリーズ3作目の『スカイフォール』で着用したのはプラネットオーシャンですが、一説によると実際の撮影に使用されたのはチタン製の特別仕様とのこと。
あまり知られていない事実ですが、今回の007エディションにはダニエル・クレイグの意向がふんだんに取り入れられていることを踏まえるとどこか繋がりを感じさせます。
ベースモデルであるダイバー300M自体も1作目『カジノ・ロワイヤル』後半にて着用しており、こうした細かなディテール一つ一つが、単なるコラボレーションモデルを超えた、ボンドの世界観を深く愛するオメガのこだわりを感じさせます。
この時計に採用されているメッシュタイプの「ミラネーゼブレスレット」は、しなやかで腕馴染みが良く、独特の着け心地を提供します
ただ、私自身2年以上愛用してみて感じたのは、手首の形状によっては、ブレスレットの一部に隙間ができたり、クラスプ部分が手首内側に食い込むように感じることがある点です。
しかし、このしなやかさこそが、ミリタリーウォッチとしての実用性を高めているとも言えます。
腕にぴったりと沿うというよりは、少し余裕を持たせた「しなやかさ」が特徴であり、この着け心地に慣れてしまうと、他のブレスレットにはない魅力に気づくはずです。
スイス連邦計量・認定局(METAS)による厳しい検査をクリアしたマスタークロノメーター認定ムーブメントであり、その精度は折り紙付きです。
また、15,000ガウスという驚異的な耐磁性能を誇り、スマートフォンやPCといった磁気を発する機器に囲まれても、その精度が狂うことはありません。
ケース径は42mmと現代のスポーツウォッチとして王道的なサイズ感ですが、チタンの軽さと相まって、腕への収まりは抜群です。
全体的に無駄のない洗練されたデザインは、スポーティでありながらも品格を感じさせます。